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日本の中央銀行である日本銀行は、①発券銀行であり、②銀行の銀行であり、
③政府の銀行である。
◆金融とは
金融とは、家計や企業などの経済主体が、必要な資金を貸し借りして
融通することをいいます。
金融は、一般的に、中央銀行および市中銀行などの銀行や政府の金融機関を
通じて行われます。
◎直接金融および間接金融
直接金融とは、家計や企業などの経済主体が、必要な資金を貸し借りして
融通することをいいます。
金融は、一般的に、中央銀行および市中銀行などの銀行や政府の金融機関を
通じて行われます。
◇直接金融および間接金融
直接金融とは、家計から企業に、証券市場等を通じた株式や債券などの
取引により、直接に資金が供与されることをいい、間接金融とは、
金融機関を通じて、間接的に資金が供与されることをいいます。
日本の金融構造の特徴として間接金融の比重が高いことがあげられます。
これは、企業の銀行借入れ(間接金融)依存度が高いことを示しています。
◎金融市場
金融市場とは、貸付資金を取引する市場のことをいい、大きく、短期金融
市場と長期金融市場とに分けられます。
◇短期金融市場
短期金融市場とは、取引する金融資産の満期までの期間が1年以下の市場
をいい、大きく、インターバンク市場とオープン市場とに分けられます。
インターバンク市場とは、市場参加者が、金融機関のみに限定された市場
のことをいい、オープン市場とは、一般事業法人など金融機関以外も参加
できる市場のことをいいます。
インターバンク市場は、金融機関相互の資金需要を調整する場で、コール
市場が代表的なものとなっています。インターバンク市場は、日本銀行の
金融調整の場としても機能しており、日本銀行の金融政策が反映されます。
インターバンク、すなわち、短期金利を代表する利回りは、無担保コール
翌日物レートとなっています。
◇長期金融市場
長期金融市場とは、取引する金融資産の満期までの期間が1年超の市場を
いい、大きく、株式市場と公社債市場とに分けられます。
公社債市場、すなわち、長期金利を代表する利回りは、10年長期国債の
流通利回りとなっています。
◆通貨制度
通貨制度には、金本位制度と管理通貨制度とがあります。
◎金本位制度
金本位制度とは、金の保有量に応じて貨幣を発行し、貨幣はいつでも一定量の
金と交換できる通貨制度のことをいいます。
金本位制度の下では、海外との取引による金の流入によって、国内の通貨量が
変化するため、景気が大きく変動することがあり、1930年代の世界恐慌の
影響によって、通貨制度は、管理通貨制度へ移行しました。
◎管理通貨制度
管理通貨制度とは、中央銀行の金の保有量に関係なく、政府と中央銀行の
自由な裁量によって通貨を発行することができる通貨制度のことをいいます。
日本では、1932年の兌換銀行券発行制度の改正により、事実上この制度へ
移行し、1942年の日本銀行法の制定で、法制上もこの制度へ移行しました。
◆日本銀行
日本銀行とは、日本の中央銀行で、発券銀行、銀行の銀行、政府の銀行として
の機能をもち、金融政策を運営する銀行のことをいいます。
日本銀行は、1882年に、日本銀行条例に基づき、主として商業金融の機能を
営む特殊銀行として設立されましたが、1942年には、日本銀行法によって、
特殊法人となりました。
第二次世界大戦後、日本銀行法が改正され、日本銀行に政府とは独立した権能
を与えるため、1949年に、日本銀行の最高意思決定機関として、日本銀行政策
委員会が設置されました。1998年には、全面改正された日本銀行法が施行さ
れ、同委員会の金融政策における権限が強化されました。
日本銀行の業務として、次の三つの代表的な業務があります。
◎発券銀行
銀行券(紙幣)を独占的に発行する唯一の銀行である。ただし、硬貨は、
政府が発行する
◎銀行の銀行
市中銀行から準備預金の受入れと、市中銀行へ不足する資金の貸付を行う
◎政府の銀行
政府への貸付、国庫金の出納や当座預金への保管、公債の発行や償還業務
を行う
◆金融政策
金融政策とは、中央銀行が金利と市中に出回っている通貨量(マネーサプライ)
を調整して、経済活動をコントロールし、物価や経済の安定を図ることをいい
ます。
◎日本銀行の金融政策
◇公開市場操作
公開市場操作とは、日本銀行が、国債や公社債などの短期証券を、市中
銀行に売買することにより通貨量を調整する政策のことをいいます。
日本銀行は、景気が過熱していてインフレのおそれがあるときは、手持ち
の有価証券を市中銀行に売って、市場の資金を吸収(売りオペレーション)
し、通貨量を減少させます。逆に景気が停滞しているときは、市中銀行
から有価証券を買って、市場へ資金を供給(買いオペレーション)し、
通貨量を増加させます。
◇公定歩合操作(基準割引率および基準貸付利率の変更)
公定歩合とは、日本銀行が市中銀行に対して手形割引や貸付を行う場合に
適用される基準金利のことをいいます。
公定歩合操作とは、日本銀行が、市中銀行に貸し出す際の公定歩合を上下
させることにより、市中銀行が企業などに貸し出す通貨量を調整し、景気
を調整する政策のことをいいます。公定歩合は長低水準で推移しており、
金融政策としての機能はほぼなく、アナウンスメント効果が中心となって
います。
◇預金準備率操作
銀行は、将来の預金の支払いに備えて、預金残高の一定比率の金額を
日本銀行に無利子で預けておかなければならず(日銀当座預金)、この一定
比率のことを預金準備率といいます。
預金準備率操作とは、この預金準備率を上下させることにより、通貨量を
調整する政策のことをいいます。
◎最近の金融政策
◇ゼロ金利政策
ゼロ金利政策とは、金融政策の誘導目標である無担保コール翌日物レート
を0%に近づける政策のことをいいます。日本銀行は、これを実施するた
めに、公開市場操作(買いオペレーション)で、大量の資金を供給して、
2001年10月には、コールレートは、0.001%となり、事実上のゼロ金利
となりました。ゼロ金利政策は、2006年に解除されましたが、2008年の
世界金融危機を受けて再度実施されています。
◇量的緩和政策
量的緩和政策とは、市中銀行が日本銀行に保有する日銀当座預金の残高を
増加させることによって、通貨量を増加させる、ゼロ金利政策に代わる
日銀の金融政策のことをいいます。
金融の分野で重要なのは、日本銀行の業務と金融政策になります。
日本銀行は、国の中央銀行として、景気調整のために貨幣の供給量を
増減させる政策を行います。
具体的には、公開市場操作、法定準備率操作、基準割引率および
基準貸付率操作があります。
これらによって、好況期のときには過熱を抑制する政策をとり、
不況期には景気を刺激する政策をとることになります。
日本銀行等は、金融方針を決めると、その方針を実現するために、
公開市場操作等を行って、金融市場における資金の総量を調整していきます。
◆公開市場操作
国債等を市場で売買することによりマネーストックを調整し、
日本の景気を調整する政策のことになります。
この公開市場操作によるマネーストックの調整方法には、
買いオペレーションと売りオペレーションがあります。
買いオペレーションを行うと市場における貨幣を増やすことができ、
売りオペレーションを行うと、市場における貨幣を減らすことができます。
◆法定準備率操作
法定準備率とは、法定で定められている銀行の預金のうち、
日銀に預けておく部分の比率をことです。
法定準備率操作とは、法定準備率を変更することにより、
マネーストックを調整する政策を言います。
法定準備率を引き下げることで、銀行が自由に使える貨幣が増えるため、
結果的に、マネーストックが増加します。
反対に、法定準備率を引き上げることで銀行が自由に使える貨幣が
減るため、結果的にマネーストックが減少します。
◆基準割引率および基準貸付利率操作
基準割引率および基準貸付利率とは、民間銀行が中央銀行から
貨幣を借りる場合に支払う金利のことになります。
銀行が中央銀行から貨幣を借りる場合、基準割引率および基準貸付利率が
低いほど、銀行は貨幣を借りやすくなります。
したがって、基準割引率および基準貸付利率を引き下げると
銀行の借り入れが増え、マネーストックが増加します。
逆に引き下げると銀行の借り入れが減るので、マネーストックが減少します。
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(記事作成日、平成29年4月5日)