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◆法とは何か
法は、道徳と同じく社会規範であるが、国家権力に裏づけられた強制力を有する
点で道徳と異なる。
◎法とは
◇法の定義
法とは、物理的強制力に支えられた支配機構によって定立され、直接に強制
される規範のことです。わかりやすくいうと、国家の制裁により強制される、
社会的ルールのことです。
◇法と道徳の関係
法と道徳に共通するのは、「社会規範」ということです。たとえば、電車や
バスのなかでお年寄りに席を譲るということは、「道徳」です。
では、壊れた洗濯機を夜中に公園に捨ててきたとするとどうでしょうか。
これは「道徳」に反する行為であることは間違いないでしょう。それと同時
に、この場合は、「法」にも反しています。家電リサイクル法は、所有者の
有料処分を義務づけており、また、廃棄物を不法に投棄した者には廃棄物
処理法によって刑罰が科されるからです。
このように、「法」と「道徳」とは、重なり合いながら、ともに社会規範
として機能しています。両者は、一般に国家権力に裏づけられた強制力の
有無で区別されるとされています。
◇法の機能
①国民の行動の判断基準になる
②紛争解決の基準になる
◇法の支配
法の支配とは、何人も、法以外のものには支配されないという英米法の基本
原理をいいます。法の支配は、統治権力者の恣意的な権力の行使を排除する
ために提唱されました。法は適正な手続で制定されるだけでなく、内容的に
も適正であることが求められ、すべての統治権力は法に拘束されることに
なります。
◆法の効力
法の効力は、人的適用範囲、場所的適用範囲、時間的適用範囲に分けて考える
ことができる。
◎属地主義の原則
◇属地主義とは
属地主義とは、法の適用および効力の及ぶ範囲を、当事者の国籍を問わず、
自国の領域内に限定する考え方をいいます。
わが国の刑法においては、属地主義が原則とされています。
たとえば、東京でA国人がB国人のカバンを盗んだ場合は、日本の刑法
(窃盗罪)が適用されます。
◇属地主義の例外
◇属人主義
自国の国民の行った行為については、その場所のいかんを問わず、自国
の法律を適用するという考え方
◇保護主義
当事者の国籍や行為が行われた場所のいかんを問わず、自国または自国民
の利益を保護する必要がある場合に、自国の法律を適用するという考え方
◇世界主義
当事者の国籍や行為が行われた場所のいかんを問わず、世界共通の一定の
法益を侵害する行為に対して、自国の法律を適用するという考え方
◎人的適用範囲
人的適用範囲とは、法がどのような人に対して適用されるかという問題です。
わが国において、天皇および摂政は刑事訴追を受けないとされています。
◎場所的適用範囲
場所的適用範囲とは、法がどの場所で行われた行為に対して適用されるかと
いう問題です。
日本の法は、日本の領土、領空および領海に及びますが、それだけではなく、
日本国外にある日本の船舶や航空機、外国における公館(大使館など)にも
及びます。
◎時間的適用範囲
◇法の不遡及
法は、原則としてその施行の後に生じた事実に適用され、施工前の事実に
は、さかのぼって適用されません。これを、法の不遡及といいます。
◇効力の発生または消滅の時期
法令は、その制定権限を有する機関が、制定、公布、施行と手続を進めま
すが、成文法の場合にその効力が生ずるのは、法の施行の日(施行期日)
からです。
これに対し、慣習法は、成立した時から効力が生じます。もっとも、慣習
法の成立時は明らかでないことが多いといえます。
また、成文法は、廃止によってその効力を失います。
◇経過規定
ある事実が新法の適用を受けるか、旧法の適用を受けるかは、明文をもっ
て規定するのが普通です。この場合の明文の規定を経過規定または経過法
といいます。
◆法の分類
強行法規と任意法規は、法令の内容と異なる合意に効力が認められるか否かに
よる区分である。
◎形式上の分類
◇成文法と不文法
成文法とは、一定の形式および手続に従って制定される法で、文字により
表記されているものをいいます。
成文法には、上下の段階的な構造があります。上位法は下位法に優先しま
す。たとえば、憲法は法律に優先しますし、法律は政令や省令に優先しま
す。
成文法に対し、不文法とは、文字による表記以外の形で存在する法のこと
です。成文法は、一般に不文法に優先します。不文法には、次に掲げる
ようなものがあります。
◇慣習法
慣習に基づいて成立する法のこと
<慣習法の成立要件>
①そのことが繰り返し行われていること
②それに対し法的な確信が形成されていること
◇判例法
判例、特に最上級の裁判所の判決が繰り返され、先例として、後の裁判
を拘束する力をもつに至ったもの
◇条理
物事の筋道のこと。裁判において、成文法も慣習法も存在しない場合
あるいは不十分である場合に、条理が法源とされることがある
◇一般法と特別法
一般法とは、適用対象が一般的な法のことをいい、特別法とは、適用対象が
特定されている法のことをいいます。両者の区別は相対的なものです。
◇強行法規と任意法規
強行法規とは、法令の規定のうち、その内容と異なる合意をすることが
許されず、当事者の意思にかかわらず適用される規定をいいます。任意法規
とは、契約などによって法令の内容と異なる合意をすることが認められる
規定をいいます。
◎内容上の分類
◇国内法と国際法
国内法は、国家がもっぱら自国内で制定する法をいいます。これに対し、
国際法は、国家間あるいは国家と国際機関との間など、国際社会を規律する
法です。
◇実体法と手続法
実体法とは、権利や義務など法律関係の内容について規定する法律です。
これに対し、手続法とは、実体法の内容を実現するための手続を定めた法
です。
◇民事法と刑事法
民事法とは、私人間の権利義務関係およびそれに関する紛争解決の手続を
規律する法をいいます。これに対し、刑事法とは、犯罪と刑罰およびその
手続を規律する法をいいます。
◆法の解釈
論理解釈には、反対解釈、類推解釈、勿論解釈、縮小解釈、拡張解釈、変更解釈
がある。
◎法の解釈とは
法の解釈とは、法の意味するところを明らかにすることをいいます。法は、
言葉を用いて表現されますが、ある程度幅広い事態に対応できるよう、
抽象的な表現を用いざるを得ない場合があります。また、そもそも言葉と
いうものがすべて一義的なものというわけでもありません。そこで、法の
解釈が必要となるのです。
◎法の解釈の方法
◇文理解釈
条文の言葉を文法的に解釈する方法です。かつては、この解釈方法だけで
足りました。しかし、社会の複雑化から、次の論理解釈の方法が要求され
るようになっています。
◇論理解釈
必ずしも条文の言葉の文法的意味にこだわらず、法の目的や他の条文との
関係などから法規範を解釈する方法です。
論理解釈の方法として、一般に、次の6種類があげられます。
◇反対解釈
条文に規定されている事項以外の事項については、その条文は適用され
ないという解釈方法
◇類推解釈
ある事項について、直接規定する条文がないといに、類似する事項に
ついての条文を当てはめるという解釈方法
◇勿論解釈
ある事項について、直接規定している条文ではないが、法令の趣旨や
目的から適用すべきと考えられるので、その条文を適用するという解釈
方法
◇縮小解釈
条文の言葉を、通常の用法より狭い意味に理解する解釈方法
◇拡張解釈
条文の言葉を、通常の用法より広い意味に理解する解釈方法
◇変更解釈
条文の言葉を、多少変更した意味に理解する解釈方法
◆法の定義
法とは、物理的強制力に支えられた支配機構によって成立され、
直接に強制される規範のことになります。
わかりやすくいうと、国家の制裁により強制される、社会的ルールのことに
なります。
◆法と道徳の関係
法と道徳に共通するのは、社会規範ということになります。
たとえば、電車やバスのなかでお年寄りに席を譲るということは、
道徳になります。
では、壊れた洗濯機を夜中に公園に捨ててきたとするとどうでしょうか?
これは道徳に反する行為であることは間違いないでしょう。
それと同時に、この場合は、法にも反しています。
家電リサイクル法は、所有者の有料処分を義務づけており、
また、廃棄物を不法に投棄した者には廃棄物処理法によって
刑罰が科されるからです。
このように、法と道徳とは、重なり合いながら、
ともに社会規範として機能しています。
両者は、一般に国家権力に裏づけられた強制力の有無で区別されると
されています。
◆法の支配
法の支配とは、何人も、法以外のものには支配されないという英米法の
基本原理を言います。
法の支配は、統治権力者の恣意的な権力の行使を排除するために
提唱されました。
法は適正な手続きで制定されるだけでなく、内容的にも適正であることが
求められ、すべての統治権力は法に拘束されることになります。
◆関連記事
・法律の成立、公布、施行とは・・
・法律と命令、規則、条例の関係
・法律の構成
(記事作成日、平成29年4月11日)