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◆計算
株式会社は、所定の手続に従い、各事業年度に係る計算書類等を作成しなけれ
ばならない。
◎計算の意味
株式会社の計算とは、株式会社の経済活動の内容を会計的に処理すること
です。
企業活動の目的は、一言でいえば、利潤の追求です。つまり、利益の獲得の
ために、会社としては損益の計算を正しく行い、利益額を適正に算出するこ
とが重要な経営課題です。そこで株式会社では、各事業年度において会社の
財産状況を明らかにし、株主に剰余金の配当を行う原資を把握するとともに、
会社債権者の保護を図っています。
◎計算書類
株式会社は、法務省令で定めるところにより、各事業年度に係る計算書類
および事業報告ならびにこれらの附属明細書を作成しなければなりません。
取締役の勝手な行動や不正を防ぎ、かつ、株主および会社債権者の利益を
確保するため、詳細かつ明確に損益や事業用財産の計算関係を示すことが
必要なのです。
◎剰余金の配当等
株式会社は、株主に対して剰余金の配当をすることができます。会社が
営利法人である以上、営利活動によって得た利益を株主に分配するのは本質
的な行為です。
◇剰余金配当の要件
①株主総会の決議
原則として普通決議
②分配可能額の存在
会社財産を確保するため
③純資産額が300万円以上
会社財産を確保するため
◆資金調達
公開会社では、原則として、取締役会決議により募集株式の募集事項を決定する
ことができる
◎募集株式の発行等
◇募集株式の発行等の意味
募集株式の発行等とは、会社成立後に株式引受人を募集することにより
株式を発行すること(通常の株式発行)および自己株式を処分することを
いいます。株式会社が資金調達する方法は次のように分類されます。
◇株式会社の資金調達
◇資金調達
◇企業内部からの調達
・利潤の社内留保
・減価償却費等
◇企業外部からの調達
・金融機関借入金
・社債の発行
・募集株式の発行等
・通常の株式発行
・自己株式の処分
◇募集事項の決定
株式会社は、その発行する株式または自己株式を引き受ける者の募集を
しようとするときは、そのつど、募集株式について、一定の募集事項を
定めなければなりません。
◇募集株式発行の方法
◇株主割当て
株主に対して割当てを受ける権利を与える方法
◇それ以外の方法
◇公募発行
広く一般から募集株式を引き受ける者を募集する方法
◇第三者割当て
特定の第三者に募集株式を割り当てる方法
◇募集時効の決定機関
①株主割当ての場合と②それ以外の場合に分けられます。
①株主割当ての場合
公開会社では、取締役会決議により募集事項を決定します。
これに対し、公開会社でない会社では、原則として株主総会の決議に
よりますが、定款に定めを設ければ、取締役の決定(取締役会設置
会社にあっては取締役会の決議)で募集事項を定めることができます。
②それ以外の場合
公開会社では、株主の持ち株比率の低下の防止より、資金調達の機動性
が重視されます。したがって、募集事項の決定は、原則として取締役会
の決議で行えます。ただし、「株主以外の者に対して特に有利な金額で
募集株式等の発行等をする場合」は、株主総会の特別決議が必要です。
なお、株主総会の特別決議で、募集時王の決定を取締役会に委任する
ことはできます。
これに対し、公開会社でない会社では、募集事項の決定は原則として、
株主総会の特別決議が必要となります。公開会社でない会社では、
株主の利益を重視し、持ち株比率の低下を防止する必要性が高いから
です。
◎新株予約権
◇新株予約権の意味
新株予約権とは、株式会社に対して行使できることによって、当該株式
会社の株式の交付を受けることができる権利をいいます。
新株予約権が行使された場合には、会社は新株予約権者に対して株式を
発行するか、会社の有する自己株式を移転します。
◇新株予約権の発行の規制
株主割当ての場合を除き、新株予約権の発行は一部の株主にとって、持ち
株比率を低下させることになります。そこで、新株予約権を発行するには、
募集事項の決定について、募集株式の発行と同様の手続が必要となります。
◎社債
◇社債の意味
社債とは、会社法の規定により、会社が行う割当てにより発生するその
会社を債務者とする金銭債権であって、会社法676条各号掲げる事項に
ついての定めに従い償還されるものをいいます。
会社は社債を発行する際、原則として社債管理者を定める必要がありま
す。
◇株式と社債の相違点
◇共通点
①多額かつ長期の資金調達に利用できる
②有価証券を発行することができる
◇株式
会社に対する地位は、社員(株主)になります。
発行手続は、原則は株主総会決定になります。例外は公開会社では
取締役会が決定します。
◇社債
会社に対する地位は、債権者になります。
発行手続は、取締役会設置会社でない会社は、取締役が決定します。
取締役会設置会社では、取締役会が決定します。
◇社債権者の権利
社債の期限が到来すると社債の元本の返済(償還)を受けます。その間、
発行時に定められた利息の支払いを受けられます。
また、社債の種類ごとに社債権者集会が組織され、社債権者の利害に関する
事項について決議をします。社債権者は、社債金額の合計額に応じて議決権
を有します。
◆解散および清算
株式会社は、定款所定の存続期間の満了や解散事由の発生、株主総会の特別決議
等により解散する。
◎会社の解散
株式会社は、次の事由によって解散します。
◇株式会社の解散事由
◇定款で定めた存続期間の満了
◇定款で定めた解散事由の発生
◇株主総会の特別決議
◇合併による消滅
◇破産手続開始の決定
◇休眠会社のみなし解散
◇解散命令または解散の訴えにおける解散を命ずる裁判
◎清算手続
清算とは、解散した会社につき法律関係を整理し、会社財産を換価分配する
ための手続をいいます。会社の法人格は、解散によって消滅するのではなく、
清算手続の結了によって消滅します。
◎関連記事
・株主会社とは・・
・株式会社の設立の方法とは・・
(記事作成日、平成29年5月30日)